CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>
RECENT COMMENTS
PROFILE
MOBILE
qrcode
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
RECOMMEND
OTHERS

小論文なんでも相談室

<< 公立校教諭が過労死 災害基金県支部 長時間労働と認定・・・「熱心」と「過労」はセットになる! | main | BEGIN、モンパチ、マブヤーも CIAが沖縄の音楽などを分析 世論研究の解説書・・・アメリカはここまでやる! >>
種子法廃止  風土に合った作物を守れ ・・・これは、農家ばかりでなく国民にとっても一大事!!
0
    社説 京都新聞 種子法廃止  風土に合った作物を守れ  田植えが終わり、青々とした苗が初夏の風にそよいでいる。  コメ作りは一朝一夕にはいかない。地域の気候に合った質の高い品種を開発し、農家に行き渡らせなければならない。  その役割を担ってきたのが都道府県の農業試験場などだ。奨励品種を定め、品質を管理しながら優良な種子を育て、供給する。いわば公的な管理のもとで生産者は優良な種子を安く手に入れることができる。  ところが4月、稲、麦、大豆の種子の安定供給を都道府県に義務づけた主要農作物種子法(1952年制定)が廃止され、各地で戸惑いが広がっている。  種子育成のため都道府県が予算を用意する根拠法がなくなったことで、安定供給や価格への影響が懸念されている。  なぜ廃止なのか。政府から十分な説明はなされなかった。  同法が稲作などに欠かせない存在だったことは、廃止後、京滋を含めたすべての都道府県が条例や要綱などで種子の安定供給を維持する方針を示したことからも明らかだ。  良質な種子を使い、地域に合った作物を作り続けることは、食の安心安全の観点からも重要だ。各府県は引き続き、安定供給に努め、農家や消費者の不安に応えてほしい。私たちも、コメや麦などの種子の品質や安全性に注意を払いたい。  同法廃止は一昨年秋に政府の規制改革推進会議で問題提起され、国会が森友学園疑惑などで騒然としていた昨年4月に決定。1年後の今春、廃止となった。農家や消費者も関わっての議論はほとんどなかった。  廃止の理由として「都道府県が開発した品種が優先的に奨励品種になり、民間企業が開発した品種の奨励につながりにくい」ことが挙げられた。そうであれば、奨励品種を選ぶ方法を改善するのが筋ではないか。それが、いきなり廃止という理解に苦しむやり方だった。  心配されるのは、種子法廃止と抱き合わせのような形で成立した農業競争力強化支援法だ。都道府県などが持つ種苗の生産に関するノウハウを民間事業者へ提供することを促す内容が盛り込まれている。  種子の開発には多額の投資が必要で、巨大資本を持つグローバル企業でなければ参入は難しい。こうした企業にとって、日本の公的試験場などが持つ種苗の栽培技術は魅力的だ。  仮に種子や栽培ノウハウがグローバル企業に流れれば、もうかる品種の栽培が優先され、風土に合った品種など作物の多様性が失われないだろうか。種子生産の独占による価格高騰や、遺伝子組み換えでない種子の選択が難しくなる懸念もある。  野党6党は共同で、種子法復活法案を国会に提出した。  種子法廃止の影響がただちに顕在化するかどうかは分からない。共同通信社などが国内56カ所の公的研究機関へ行った調査でも、半数近くが影響を見極めかねている現状が浮かんだ。  ただ、同法廃止により、地域の中で守り育てられてきた種子が長期的にグローバルな競争にさらされる状況になったことは、心にとどめておきたい。 [京都新聞 2018年05月27日掲載]
    | - | 16:42 | comments(0) | - |